ダマサレテミタ Ep3 クレカ編 第4話(終) | yosiのゲーマー日和

yosiのゲーマー日和

元ゲーム店員のゲーマー日記。
日曜に毎週のゲームプレイ近況連載中。
月曜はゲーム以外の近況日記。
火曜日は週刊少年ジャンプの感想。
他の日は漫画やゲームなど。
アクションは苦手。RPG、テキスト系中心。

このコラムは現実を基にしたフィクションです。

登場人物名、一部の会社名は架空のものです。

更新は月、水、金になります。


目次

 

==========

 

偽造カード相手に、

売れといったり売るなといったり、

どっちなんだよ。

 

==========

 

まあ、もう保険が降りない以上、

被害は全部PCショップが持つことになる。

 

PS2を何台も持ってかれたら、

この店がつぶれるくらい被害が出ちゃうよ…。

もはや、偽造カードの奴らは客とは扱えないな。

 

いや、客と扱っていた、

今までが異常だったんだけどさ。 


===========

 

《追い返す》

 

軽く言ってるけどさ。

 

結構これ、大変なんだよ?

 

だってさ、理由無く客を追い返せないじゃん?

《あなたは犯罪者なので帰ってください》なんて、

面と向かって言える?

静かな雰囲気のヤバそうな偽造団に?

 

まあ、そうそう手荒な真似を店ではしないだろうけど、

穏便に帰っていただくためには…。

 

============

 

【クレジットカード読み取り端末】

 

そういやこれ、コンビニでバイトしてたときは無かったな。

今回勤めてるPCショップはそこそこ大手だし。

 

僕は機械が苦手だから、

最初はエラーを起こしまくったな。

 

カードを読み取る角度が悪かったり。

用紙の補給を適切な位置にはめずにずらしたり、

<承認が必要です>の表示を見てあせって機械をひっくり返したり、

あらゆる失敗はやりつくしたはず。

 

ある意味、エラーの達人。

 

自然な動作でエラーを出すことも、

今となってはできる。

 

無数の失敗の経験は、乗り越えると役に立つんだぜ。

 

===========

 

「PS2でゲームを楽しむには、

ほぼメモリカードが必須ですよ!」

 

怪しげな客

「いや、いらないよ。

本体だけ3つ下さい」

 

ああ、コイツ偽造っぽいな。

解説も全く求めなかったし…。


スーツを着て落ち着いた雰囲気だけど、

逆にゲームコーナーでは浮いてる空気。

ほぼ間違いない。

 

カードを受け取って…。

 

微妙な角度でエラーを出して…。

 

「すいません。

どうやらクレジット会社の承認が必要なようなので、

連絡を取ります」

 

(実際は承認なんか関係ないよ!)

 

怪しげな客

「あれ?そう?

じゃあちょっと待って?

お金下ろして来るから」 

 

(チッ! ここじゃこのカード使えないか!)

 

「お待ちしております」

 

(しらじらしいんだよ!)

 

 

 

===========

 

何度かこんなやり取りをして、

あっという間に偽造団は来なくなった。

偽造団の人たちは、

必ず【お金を下ろして戻る】と言って戻らない。

事実上の撤退の台詞。


 

ただこうして追い返してしまうと、

一応はちゃんとした客である、

クレカ現金枠利用の客も、

全部まとめて門前払いしてしまうことになる。

 

けど、まあしょうがない。

被害を出すよりは、

疑わしきは売らずが正しい。

 

偽造団だろうと、

現金枠利用だろうと、

【ゲームが好きでもなんでもなく、

PS2がたまたま条件に合ってるだけ】なのは同じだし。

 

=============

 

こうして、

偽造団&現金枠利用の奴らとの駆け引きは終わりを告げ、

ゲームコーナーのバブルもはじけた。

 

それからさらにちょっと時が過ぎて。

 

佐保店長

「ゲームコーナーを閉鎖したいんだけど、

yosiちゃん、良いかな?」

 

Ep3終わり

Ep3.5【クレカ編 続】へ続く。