・目次
【勤務10日目 ラストの日】
もう辞めたいとは思いつつ、
朝の時点では、まだ辞める気は無かった。
でも、この日の出来事がキッカケで辞めた。
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出勤し、
いつもの朝を向かえ、
そして電車でまた藤沢市へ。
昨日の《静岡の出張》の件で、
詳しく話を聞く。
中村さん。
「結局の所サービスが始まったばかりの所が、
一番獲得しやすいんだよ。」
「そういえば、ライバル会社の直収電話ってことは、
今日まで一件も無かったですけど…。
独占なんですか?」
「直収電話は大きい会社二つと、
あとは本当に小さい会社だけなんだ。
で、うちのライバルだったもう一社が、
強引な営業のし過ぎで免許を取り上げられてね。
もう一社のほうは、オフィスに営業してるだけで、
うちらみたいな個人宅への訪問はほぼ独占状態さ!」
この時は中村さんも僕も気づいてなかった。
《藤沢辺りは例外だったということを》
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藤沢駅に着いたが、
まだ目的地ではない。
中村さん。
「昨日よりもさらに遠くへ行こう!」
そして着いた場所は、
藤沢を越えてもうさらに西隣の茅ヶ崎市近く。
ほのぼのとした郊外の風景が広がる。
ああ。田舎っていいな。
これからやることは殺伐としてるんだけどな。
もう11版半くらい。
中村さんと住宅街へ向かった。
続く。