・目次
この話は現実を基にしたフィクションです。
登場人物名は仮名です。
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八重樫さんが消え失せて、
募集の末入った、
新人パクくんは、
中国人学生。
……………。
まあ、見栄っ張りで虚飾壁があって、
それでいて最低限の片付けも出来なかった、
八重樫さんに比べれば、
マシかもしれない。
というわけで、
教育係として僕が夜勤シフトに入る。
「はジメまして。パクでス」
ちょっと癖はあるけど、
きちんと日本語として通じてる。
大丈夫かもしれない。
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伊勢左木町は混沌の町と、
最初に書いたけど。
実際、中国人や他のアジア人と思われる人が、
当たり前にコンビニや牛丼屋に存在してる。
これはうちの店に限らない。
位置的にはしばらく歩くと横浜中華街もあるんだけど、
伊勢左木町近辺そのものに彼らの住まいがあるようだ。
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とはいえ、
やっぱり正直に言うと日本人の方が教えやすい。
これはもうしょうがないだろう。
レジは安心して任せるのはちょっと無理だったし。
タバコとか聞き取れないんだよね…、
パク君。
ただ、夜勤の仕事は、
主に荷物の整理がメインなので、
そちらの作業については問題なくできるので、
とりあえずの戦力にはなった。
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二日目。
パクくんとの会話。
「パク君何歳?」
「にじゅウさいのリュウガクせいですヨ。
よしさンは?」
「2○歳【←二十代前半】だよ」
「かノジョいまスか?」
「いない。ずっといない」
↑人生=彼女いない。
「まタまタまタ(笑)ほんとウ?」
「本当」
「かわいソウだね…」
なんか同情されてるんすけど。
「まあオチこむな!なんとカナルさ!」
なんか見下されてるんすけど。
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そんな感じでそこそこ友好的に、
仕事もレジ以外はまあまあできるし、
大丈夫と思ってたところで。
3週間くらいで連絡なく来なくなった。
何なんだよ!もう!
というわけで、
夜勤の話、もう少し続く。