2001年 コンビニで学んだ事… 9 元経営者 | yosiのゲーマー日和

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他の日は漫画やゲームなど。
アクションは苦手。RPG、テキスト系中心。

目次

 

 

この話は現実を基にしたフィクションです。

登場人物名は仮名です。

 

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【50代の元スーパー経営者の男性猿宮さん】

 

今度の夜勤新人はまた、

全く今までになかったタイプの人だな。

 

ただ、コレくらいの年齢の人の話は、

ちょっと話半分くらいに聞いておいたほうが良いのかも。

今考えると、八重樫さんの「15万のマンション借りてる」は、

ただの見栄でウソだったっぽいし。

 

でも、ケンやカッチャンの意見を聞いてると、

さすがに元スーパー経営者というのは伊達ではなく、

きちんと仕事をするし、早く終えるそうだ。

 

ただ、「コレはこうしたほうが良い」という、

理屈が先に立ってしまう。

また別の意味で問題を起こす人だったが、

今までの問題に比べれば軽い軽い。

やっと夜勤も落ち着いてきたな。

 

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今日も猿宮さんの愚痴を聞いてる僕。

「折沢はひどいな…コレだけ仕事残ってるのに、

あっさり帰っちまうし、仕事中もサボることしか考えて無い

クビにしちまったほうがいいんじゃないか?」

 

「あんなでも前の夜勤よりマシなんですよ…」

 

「なあ、yosiが夜勤やればいいじゃないか。

お前といっしょなら気持ちよく仕事ができるよ。」

 

「いや…すいません、もう夜勤はやりたくないんですよ…。

完全昼夜逆転はキツイ…」

 

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「俺んちさ~。奥さんが月収60万稼いでくれるから、

おれは本当はここまで働くなくてもいいんだよな。」

 

「え!奥さん何やってるんですか?」

 


「英会話教室講師。

奥さんニュージーランド人なんだ。

22歳」

 

おまえどこでそんな小娘を手篭めにした。

 

猿宮さんは完全にくたびれまくった痩せ親父。

イケメンには程遠い、ある意味経営者顔。

 

そんな50代の親父が22歳のニュージーランド人を?

もうなにがなんだか…。

 

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しかし長く一緒に仕事してると考えも変わってきた。

猿宮さんはちょっと堅苦しすぎるけど、

考えに一本筋が通っているんだ。

スーパーはつぶしてしまったけど、目の輝きは消えてない。

 

この人なら頼りになると、

奥さんが考えるのも分かる。

 

コンビニの夜勤はあくまでも、

次の商売の足がかりとして考えている模様。

本当は奥さんの稼ぎで充分食えるのに、

老体に気合を入れて働いてるのは目標があるから。


 

なるほど。

尊敬できる人かもしれない。

 

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そして尊敬できないわれらが岩越店長。

お金を貸してから数ヶ月が過ぎて、

状況を観察して、

やっと、僕にお金を借りた理由が分かってきた。

 

続く。