・目次
この話は現実を基にしたフィクションです。
登場人物名は仮名です。
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【コンビニでの借金の理由】
これはたぶん、
ほとんどのコンビニ経営者が、
同じ理由になると思う。
岩越店長も例外ではなく。
【コンビニ店員のつぶやき】という、
ホームページの項目。
3ヶ月に一度、
店の在庫が問題ないか、
カウントをするんだけど。
伊勢左木町店は、
この棚卸しの在庫ロスが多すぎて。
【そのたびに100万円以上、
店長が持ち出している状態】だった。
在庫がなくなってるのか?
それとも、伝票とかの管理がいい加減なだけだったのか?
実際は二つの複合だと思う。
夜の伊勢左木町は本当に客が多い。
終電で電車が止まっても一時間に50人以上客が来る。
でも、並べる荷物の入荷が多すぎるから、
いちいち監視してられない。
万引きは結構簡単だろう。
それに加えて、
八重樫さんやら折沢君やらの、
イイカゲンな仕事ぶりのバイトの存在。
伝票の損失もあったと思う。
その結果。
店長は「オーナー収入」以上の、
在庫ロス出費を課せられる状態だった。
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よいこのみんなへ。
万引きははんざいだよ。
75円でしいれたお菓子を
きみが勝手に持っていくと。
てんちょうは、
うりねの100円を、
コンビニ本部に払うことになるんだ。
それをなんどもくりかえすと
ひとつのかていがどんどんほうかいしていく。
しゃっきんがつみかさなってね。
万引きはせっとうというはんざい。
ぜったいにしちゃダメだよ。
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といっても、
コレはあくまでこの店の場合。
雇われだったりオーナーだったりいろんなケースがあるので、
全ての店に当てはまるわけでは無い。
でも、この店の場合は、
店長は3ヶ月ごとに100万を失うという異常な事態。
こうして、
借金の理由が明らかになってきた。
つまり。
この店は、ヤバイ。
続く。