・目次
この話は現実を基にしたフィクションです。
登場人物名は仮名です。
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【本編とはあまり関係ない恋愛話】
千沙は、
マキちゃんと同じく女子短大生。
マキちゃんは夕方だけだけど、
千沙は朝、昼勤務。
どちらも学生なんで週2~3日の勤務。
ちょっと痩せ型の不幸そうな顔立ちの千沙からは、
良く相談を受けていた。
「彼氏がコンビニで勤務してる」
ふーん。
「彼氏がコンビニ辞めて、
家を手伝ってる」
ふーん。
「彼氏がよく殴ってくる」
ふーん!?
「いや、殴る彼氏って…」
「でもこんな良い所もあって~
一緒に釣りしてくれたり~~~~
~~~~~~~~~~」
彼の弁護が始まる。
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なんというか、
千沙は不幸そうではなく、不幸なんだと分かった。
厳格な家に育ち勉強勉強。
そんな日々を埋めてくれる彼氏。
でも、どう話を聞いてもあんまり良い人じゃない。
というわけで元気付けるため、
僕、千沙、マキちゃん、男子大学生バイトのやすし4人で、
何度かカラオケに行ったりして。
そこそこ仲良くなって。
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その日僕は、
中学の男仲間と一緒にスノーボードに出かけて、
新潟から夜12時に帰って。
また、次の日は朝8時から勤務。
ぼろぼろの身体で寝ようとすると、
千沙から電話。
「~~~~~~~~~~で、
彼氏と別れた~~~~~
~~~~~~~~~~~」
もう、本当に疲れていたんで、
全然内容を覚えてないんだけど。
どうやら、あの問題ある彼氏と別れたそうだ。
で、気づくと夜2時。
結局、3時間しか寝れず出勤。
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で、なんかデートする流れになった。
人生で2度目の女の子と二人でおでかけ。
人生で一度目の女の子は、
デートのときに「私はレズビアンなんです、
であの子が好きなんです」と、
真顔で打ち明けてくれたけど。
はたして2度目のデートは。
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結局の所、
僕はゲームが主な趣味のため、
デートスポットはよく知らない。
ただ、ピンクの髪の高校中退のカッチャンと、
何度も夜勤上がりにカラオケに行きまくり、
歌唱力は多少鍛えられた。
カラオケデートが無難だな。
というわけで、
伊勢左木ショッピングモールで待ち合わせ。
おお。着飾っている。
こうしてみると痩せ型の美人だ。
そして千沙の希望により、
伊勢左木の大戸屋で食事。
そして4時間ほどカラオケ。
そのまま夜帰った。
千沙は、そのまま、
僕らが働いてるコンビニに向かった。
何か話があるそうだ。
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後日、マキちゃんが、
そっと僕に話してくれた。
「千沙ちゃん、デートの後、
店に来たんだけど。
yosiさんのこと愚痴ってたよ。
【帰っちゃった!】って」
え!?
だって、カラオケして食事して…、
結構楽しんでくれてたと思ったけど…。
あ。
人間の三大欲望。
【くうねるあそぶ】
【くう】と【あそぶ】が終わってたんだから。
あとは【ねる】だけ、か。
…人生二度目のデートで、
そんな高いハードル越えられないよ…。
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本編とは直接関連のない、
エピソードのため、あとは簡単に書くと。
デートはこのとき一回のみ。
結局後日、
千沙はバイトやめて一流会社のOLになり、
新しい年上の職場の彼氏を見つけ、
僕にわざわざ逢わせてくれた。
(千沙に貸してたマンガを返してもらうとき、
車で隣に彼氏が乗ってた。
しかも、しばらく一緒に乗った。
彼氏と僕会話無いっちゅーねん)
そして僕は人生=彼女いない暦は、
2008年も変わらず。
でも、女の子と二人で逢うくらいなら、
緊張しなくなってちょっと成長。
つまり恋愛(もどき)も、
コンビニで学んだ事のひとつ。
青春してたなあ。