・目次
この物語は現実を基にしたフィクションです。
登場人物名は仮名です。
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平和な時が続いたけど。
実際、このコンビニ自体の崩壊は、
どんどん進んでいるわけで。
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【2002年3月後半~4月上旬】
千沙が辞めて。
やすしが辞めて。
地味に元遅刻魔の堀さんも辞めて。
「夢の実現のため服の仕事に移ります♪」と、
あっさりいなくなった。
堀さんは千沙やマキちゃんと違い、
変な人に対する耐性がない一般人だったし、
辞めるのもしょうがないか。
7割以上がちょっとズレテル変な人なんだもんな。
僕を含めて。
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そして給料日。
岩越店長
「頼む!また待ってくれ」
前回よりも口調が軽い。
なにしろもう一線は越えてるから、
もう一回も二回も一緒と、
慣れてきてるんだろう。店長的には。
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米川さんは怒りを隠さない。
なにしろ、飲み会に参加するのにも、
苦労してやり繰りする人なのに、
給料が払われない、2ヶ月連続。
明るくて頼りになる米川さんも、
イライラしてることが多くなった…。
それでも、僕らに八つ当たりとかはしない。
本当に大人だ…。
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アキマサはいつもとそんなに変わらない。
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僕?
コレがまた全然覚えて無くてね…。
もう、2ヶ月目の給料遅延だけど、
普通に受け入れていたと思われる。
まだ貯金もあったし、ね。
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そして、
給料の遅延も大事なんだけど、
もう一つの「人不足」の方も結構深刻化してきた。
3人もいっぺんに辞めてしまった。
夜の人は残ってるから、
あとは朝と昼を何とかしないと…。
カッチャンが学校に本格的に通うので、
土日の朝のみの勤務に変更になり、
夜の穴は猿宮さんが多く出て、
あとアキマサも朝夜勤務の変則シフトを受け入れてくれた。
(アキマサは給料も払われてないのに…)
そして。
店長が出した解決策。
これが…。
解決というよりそれ自体が大問題…。
続く。