・目次
この物語は現実を基にしたフィクションです。
登場人物名は仮名です
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【2002年5月下旬】
給料日。
岩越店長。
「はいよ!給料だ!
悪かったな!」
わーいわーい給料だー。
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って!
普通の一月分の給料じゃないか!
これはもらえるのが当たり前なんだよ!
僕が言ってるのは、
《貸し金&遅延給料の約100万》の事!
こんなプラスマイナスゼロのことを、
してもらったところで、
辞める発言を撤回するわけにはいかないな。
とはいえ貯金が尽きそうになってから、
この際一月分の給料でも、
充分ありがたかったのは事実。
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米川さん&アキマサも、
今回、一月分の給料は払われたので、
とりあえず二人とも急場はしのげそうだ。
プラスマイナスゼロの行為とはいえ、
一歩前進してると思う。
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そして、
もうこの状況で隠すことも意味が無いので。
夜勤リーダーのケンに辞めることと100万の事を話す。
「そりゃひどいな。
yosi、辞めるの正解だよ。
でも、辞められるとこの店どうなっちゃうのかな…」
一応、中国人二人以外にも新人が入ってきて、
そちらは主婦に女子高生。
どちらも普通に働いてくれる人。
しかし人数は足りない…。
僕が辞めるならなおさらだ…。
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猿宮さん
「yosiが辞めるのは本当に残念だよ
俺はお前のこと買ってるからな~。
携帯番号教えてくれ!また連絡するよ!
しかしこの店本当にひどいんだな
俺も潮時かな…」
元スーパーの経営者猿宮さんにも打ち明けた。
猿宮さんも店をつぶした人のはずだけど、
給料に手を付けることはしなかったらしい。
だから岩越店長の行動には否定的だ。
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辞めることを説明するために、
結局、岩越店長の行動を話す必要が、
どうしても出てきてしまう。
そのため、
親しい仲間には全て話した。
折沢君
「yosi辞めちゃうの?残念だなぁ」
ただやる気の無い折沢君には、
何にも話してない。
適当な理由をでっち上げて曖昧に話す。
彼は同僚だけど仲間じゃないし。
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こうして、5月下旬も終わり、
6月へ突入。
続く。