・目次
この物語は現実を基にしたフィクションです。
登場人物名は仮名です。
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【2003年8月】
PCショップも大分なじんできた。
なにより、僕を間違えて雇った店長が異動で、
新しい店長との相性がかなり良い。
ゲームコーナーは完全に任されて、
毎日活き活きと仕事中。
【どうにもならない無能】から、
【無能だけど、ゲーム知識は役に立つ】というバイトにレベルアップ!
したと思う。
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横須賀を散歩中。
駅近くの銀行で、
岩越店長と出会う。
「おお!yosiじゃん!」
どうやら逆恨みはされてないようだ。
歓迎ムード。
僕が伊勢左木店の終焉を早めた戦犯の一人という、
見かたも出来るんだけど、
特にそういったそぶりは無い。
「忙しいんですか?」
「ああ!お金のやりくりで大変だよ!」
……………。
その後も忙しい忙しいを連発して、
いつの間にか,
いなくなっていた。
大丈夫なのか…。
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………これは!?
岩越店長の店のすぐ側に、
別の大手チェーンのコンビニが開店してる!?
業界一位だよコレ…。
横須賀の店は駅に近いという利点があったけど、
これじゃあ半分のお客さんは業界一位の店に流れるよ…。
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まあ伊勢左木の店があんな終わり方してるんだし、
膨大な額の借金があるから、
横須賀の店だけではまかないきれないと考えるのが普通だな。
でも、その横須賀の店も、
危険信号が……出てるな。
もう僕には何も出来ないが。
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実の所、
よくある話。
猿宮さんも話していたけど、
コンビニは
【立地条件の良し悪しがかなりのウェイトを占める】
もちろん、
バイトの質とか品切れを防ぐとか万引き被害とか、
色々な要素はあるけどさ。
でも、人が来なければそれ以前の問題だから。
で、せっかくかなりの売り上げを上げても、
よい立地条件だった場合、
ライバル店が出来る可能性は高い。
なぜなら、実際にそこでの成功例があるんだから、
お客さんの数が想像しやすい。
後はいかに奪っていき…。
最終的に閉店に追い込むかの戦争。
火蓋は切って落とされてしまった。
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開店やら閉店やら、
色々なことが渦巻いているな。
続く。