この話は現実を基にしたフィクションです。
登場人物名は仮名です。
・目次
↑今回記事はこの0回目の予告記事に、
ここまで読んでいただいた人ならわかる、
心理描写を加えたものです。
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【2008年7月終わり】
横須賀のハローワークへ向かう途中、
3年間勤務してお世話した、
岩越店長に早朝に駅で再会。
僕
「今は何をやっているんですか?」
この質問の訳はもうお分かりだろう。
コンビニがつぶれてしまったことは知ってるけど、
それで何の仕事をしてるのかは知らない。
岩越店長
「今は魚をさばいてるのと、
あと、それをイチバで売ってる。
二つの仕事の掛け持ちさ…」
そうか。
やはり大変なんだな。
コンビニ系統の仕事はもう始めることはできないだろうし、
土地も家も何もかも失ったはず。
かなり疲れた顔をしていた。
ただそれでも、
僕の前で強がりの笑顔を作るくらいの元気はあった。
「僕は失業中です。一流企業のコールセンターで働いていました。
色々な仕事を体験してるし、すぐ仕事は見つかると思うので、
大丈夫だと思ってます」
簡単に説明。
「そうか…」
あまり聞いてないような感じ。
多分今、自分のことで精一杯なんだろう…。
岩越店長は仕事だったのですぐ別れた。
肩を落として歩いていたのが印象的だった。
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懐かしいな。
もう7年前になるのか。
何しろコンビニの人の連絡先は、
全て失ってしまっていて、
キッカケでもなかったら全て忘れていた。
でも、会ったことで色々思い出してきた。
そういえばお金貸したり給料もらえなかったり…。
普通じゃない体験だったよな…。
色々学んだことも多かった。
恋愛のこと、人に貯金額は話さないこと、
時給の文句を上司に言うべきではない、
人を叱るときには自分が見本を見せる、
どんな立場の相手だろうと、
人にお金を貸すべきではないこと、等。
うん。
「コンビニで学んだ事」ってタイトルで良いかな。
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こうして書き始めた連載は、
結局3ヶ月にわたるものになりました。
終盤、ちょっとテンポが悪いかなと思い、
手直しした記事を間違えて消したりしましたが。
まあでも全体的には、
書きたかったことは充分書ききりました。
ここまで読んでいただきありがとうございました。