ダマサレテミタ Ep1 マルチ商法編 第4話 | yosiのゲーマー日和

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月曜はゲーム以外の近況日記。
火曜日は週刊少年ジャンプの感想。
他の日は漫画やゲームなど。
アクションは苦手。RPG、テキスト系中心。

このコラムは現実を基にしたフィクションです。

登場人物名、一部の会社名は架空のものです。

更新は月、水、金になります。


目次

 

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斉藤さん

「30万で始められます」

 

高いってばよ。

 

「いえいえ安いものですよ。

なにしろ本来なら¥2万かかるこのセットの購入が、

なんと¥8千でできるようになって…」

 

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【解説】

マルチ商法とねずみ講の違い。

 

ねずみ講は、

【勧誘のみが目的でお金が動くもの】

コレはもうはっきり日本の法律で違法。

 

【¥1000で会員権を買えます、

あなたは4人を勧誘すればリベートで元が取れて、

あとは子会員があなたの分の利益を稼いでくれます】

 

↑コレがねずみ講。

解説ページ

 

で、コレをあからさまにやると違法なので、

商品を流通させることで目くらましをしてるのが、

マルチ商法。

 

ただ、人を勧誘させるほうが儲かるけど、

商品を地道に売るという抜け道もあるので、

商材によっては意外に儲かる人もいなくは無い。

 

でも大概は儲からない。

人も勧誘できず、商材も売れず、人間関係を悪くするの3重苦。

 

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↑このことはわかってるのに。

 

斉藤さんと1時間半くらい問答をしてて。

 

《もしかして入ってみても良いんじゃないか…?》

とか思うようになってきた。

 

しかしコレはまやかし。

 

なぜこんな心理になったのか。

 

・斉藤さんは質問に必ず答え、

ひたすらプラス面を話し続ける

 

・宇津木もそれに協力する

 

この状況だと、

2対1のため、

僕が【この商品を買う人いるんですか?】とかの、

正論を言っても打ち消されてしまう。

 

そしてだんだん場の空気に飲まれてきてしまう。

コレが勧誘の恐ろしいところ。

 

 

つまり、超胡散臭い勧誘っぽいけど、

家族とかのしがらみで行かなければならないときの、

対策には、

【こちらも多人数で対処】が一番。

相手より人数が多ければなお良い。


ただ、だまされやすい人を連れてくと逆効果だし、  

そもそも行かないのが一番だが。

 

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ちょっと僕が洗脳サレテルっぽいのが分かってきたので、

そろそろ確信を付いた質問をすることに。

 

この質問は、

斉藤さんではなく、

宇津木にした。

 

「結局宇津木君は、

儲かっているのかい?」

 

宇津木

「え……確かにまだ元は取れてないけど、

でもこれからだぜ!」

 

言質取った。

《まだ元は取れてない》

 

「なら僕が元取れる保証も無いし、

この辺で失礼するよ」

 

マックなので会計は済んでいる。

二人を置いて店を出てきた。

 

斉藤さんの表情がゆがんでいる、

宇津木は呆然としている。

 

それだけ確認すると、

僕は早足で駅まで向かい、

さっさと電車に乗って東京を後にした。

 

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僕はこのとき貯金100万。

後にコンビニの店長に貸すことになる金が、

そっくりそのままあった状態。

(詳細は【テーマ コンビニ】を参照)

 

入ろうと思えば入れた。

 

だからこそヤバイ。

これ以上ここにいたら洗脳される。

 

そして、宇津木とは縁を切った。

 

次回後日談。