登場人物名、一部の会社名は架空のものです。
更新は月、水、金になります。
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ゲーム店員として本体を売りまくっていたら、
偽造カードの客に出会ってしまった。
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また、佐保店長は僕の人生の中でも、
トップクラスの強烈なキャラクターですが、
今回の話ではただの解説役です。
あと、今でも尊敬してます。関係ないけど。
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僕
「偽造カード……つまり
僕は店に損害を出してしまったんですか?」
佐保店長
「いや。大丈夫。
保険出るから」
え!?
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正直仕組みは良くわからなかったけど、
偽造カードを使われても大丈夫みたい。
僕
「じゃあ対策は……」
佐保店長
「別に良いよ。
売り上げになるから」
ええ!?!?
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というわけで、
偽造カードに対して、
《特に何もしなくて良い》と言われてしまった僕。
まあそれならもう、
売り上げのために売るだけだよな。
で、それから何度か偽造らしき人を見かけることになった。
彼らの特徴は。
《PS2以外のゲーム機に見向きもしない
解説も求めない》
普通ゲーム機を買うときは、
決めてくることも多いのでここまでは不自然ではないのだが。
《メモリーカードを必要としない
解説してもイラナイと言う》
↑コレが非常に不自然なんだわ。
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当時のゲーム機はまだ、
【本体そのものにゲームデータの保存が出来ない】時代。
高価で性能の高いXboxは本体にデータ記録が出来たけど、
その分PS2より一回り高い。
PS2はDVD:再生機能を付けたゲーム機としては安いけど、
その分、データの記録も外部の別売りのメモリーカードが必須。
純正が¥2800で、コレを売ると店の利益約¥600
非純正が約¥2000で、コレを売ると店の利益約¥1000
本体の利益が¥30000を売って¥800なんだから、
メモリーカードを売ると利益率で本体分くらい。
はっきり言って、ゲームコーナーは利益率で言うと、
PCショップ全体でお荷物。
新品だけだとさっぱり利益が出ない。
だから、せめてメモリーカードも一緒に売って、
一日¥6400の僕のバイト代位は利益を出したいんだよ。
佐保店長はこの辺のことも良く話してくれたから、
僕もこうした利益追求についてはとても勉強できた。
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で、店の事情もあるし、
実際ゲームを遊ぶのにセーブ不能では、
ほとんどのゲームがきちんと遊べない。
つまり、PS2は実質メモリーカードは同梱品並に必要なもの。
DVD再生機だけとして使いたいなら専用機の方が良いし。
ところが、この解説をしても全く欲しがらず、
ただ本体だけを買う人。
これがたぶん、ほぼ全部偽造カードなんだろうな。
僕の中でこういう結論になった。
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僕
「今日も数台本体のみで買っていく人がいました。
コレも偽造カードだったんですよね?」
佐保店長
「いや。特に報告は来てない。
偽造だった場合はしばらくしたらすぐ分かるから、
それは偽造じゃなかったんだよ」
えええ!?!?!?
まだ僕の分かってない要素があるのか…。
というかそもそもなんで、
PS2本体ばかりで他のゲーム機は見向きもしないのか。
どうやら偽造カード以外にも、
PS2本体を求める必要のある人がいるようだ。
ネットで理由を調べてみるか…。
続く。