・目次
・会社名 登場人物名は一部仮のものです
・この話はフィクションです
実在のものとは一切関係ないという建前です
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【勤務10日目午後6時~】
中村さん。
「今日は俺一件だけだった…」
ナニガアッタ。
そして、戻ってくる、
荒川さんに三浦さん。
荒川さん。
「ダメダこの辺は
今日俺一件も獲れてない」
三浦さん。
「完全にケーブルテレビの独占ね。
無理だったわ」
中村さん。
「俺ももう裏技使って一件だよ。
ここに来たのは完全に失敗だったな…」
裏技の内容は聞いてないが、
今までずっと毎日5件以上獲ってた中村さんが、
こんなことになってる時点で,
異常事態ということはわかる。
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今回来た場所は、
横浜の西の藤沢市のさらに西の場所で。
この辺は完全に、
【地元のケーブルテレビの独壇場】だった。
ピンとこない地域の人のために詳しく説明すると、
【光ファイバー線を引き込んで、
複数チャンネルのテレビを見る】サービス。
応用として、それでインターネットが出来たり。
【電話番号をもらえたりする】
↑しかも、050ではなく011とか03とか045とか098とかの、
その地域に応じた、
NTTと同様の地元の電話番号。
つまり、ケーブルテレビも、
直収電話事業に参入してる地域もあるわけ。
ただ、今まで向かった場所は、
その辺が問題ない地域だった。
ところが今回は、
思いっきり本拠地だったため、
今回の悲劇が起きた。
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三浦さん。
「yosi君。今日獲れなかったそうだけど、
この辺じゃあ無理よ。
よくがんばったわね。」
まあ、
あんまりがんばって無いんすけど。
というわけで、
僕がゼロ件だったことは全く話題にもならず、
皆で「こんな場所来るんじゃなかった」という話題だらけ。
全員、交通費すら稼げて無いし。
僕も責められなかった関係上、
辞めるという話題を切り出すことが出来なかった。
そして会社に戻り。
中村さん。
「じゃあ来週は静岡だから!
詳しいことは決まったら連絡する。
よろしく!」
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結局、普通に帰宅してしまった。
ただ、もともと辞める気100%だったけど、
みんなの話を聞いて120%になった。
不運があったとしても結果だけ見られ収入ゼロor超低賃金。
中村さんみたいな人優秀な人ですらこんなこともある。
絶対辞めてやる。
続く。