・目次
この話は現実を基にしたフィクションです。
登場人物名は仮名です。
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店長の家に遊びに来た。
なかなか良い家だ。2階建てで広いし庭もある。
まあ、商売やってるような人の場合、
家は担保になってることも多いから、
コレはあまり財産と考えないほうがいいけど。
車は……持ってるか。
中型のそこそこのレベルの車じゃないか。
いざとなったら、
車を売ってもらえば50万くらいは何とかできるな。
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この日店長の家に来た理由は、
確か、実家から送ってくれた果物がどうしたとか、
そういう理由。
で、せっかくだから金目のものの目星をつけておく。
金を貸してる以上、
シビアにドライに状況を判断しないと、
金が返ってこない。
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しかし、
金を貸してから数ヶ月。
この辺で僕もおかしいと気づき始めた。
(もっと早く気づけよ)
奥さん、
借金の事実、完全に知らないみたいだ。
奥さんは横浜の店に来ないので、
まあそういうこともあるのかもしれないけど。
つまり、50万は完全に、
岩越店長個人の借金ということになる。
あまり深く考えてこなかったけど、
この借金の理由は、そもそもなんなんだ?
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まあでも大丈夫か。
あまりにもお金を返してもらえない場合、
奥さんに全て暴露してしまえば良い。
財産もあることだし、金は返ってくるだろ。
ただそれは切り札だな~。
そのあとはもう職場に行けないな。
切り札は簡単に使っちゃいけない。
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余談になるけど。
僕はお金に関することは、
【ナニワ金融道】というマンガで学んだ。
金について正しい知識を持ってないと、
食い物にされてしまうということを教えてくれた、
学校授業よりよっぽど役立つ教科書。
最近では【闇金ウシジマくん】もオススメ。
金にだらしない人間が送る非情な末路を、
やんなるくらいリアルに書き出した恐ろしい漫画。
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まあ所詮マンガの金融知識しかなかった僕に、
実践の金融経験を学ばさせてくれた、
岩越店長は恩人だな。マイナスの意味で。
次回は借金の理由について。
続く。