・目次
この話は現実を基にしたフィクションです。
登場人物名は仮名です。
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借金の理由は、
棚卸しのマイナスの積み重ねによるもの。
表向きの理由はコレで間違いない。
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でも良く考えたら、
そもそも、それだけが理由なら、
奥さんに隠してまで僕に借りる必要無いよな。
つまり。
裏の理由が存在する。
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とはいえここら辺は、
状況から推測するしかないんだけど、
二つ、思い当たる裏の理由がある。
ちなみにどちらが理由だったとしても、
人生終わってる。
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「ケンチャナヨ~~」
岩越店長の口癖。
韓国語で【大丈夫】の意味。
まあ、この言葉が口癖な時点で、
【韓国系の店】が大好きなのが分かる。
実際、店に
「てンチョウさん いまスか?」という、
日本語がつたない若い女性の電話を、
取り次ぐことがやたら多いので。
推測1
【水商売のアジア系愛人に貢いでる】
まあ、この理由の可能性は高いな。
もしこれだったら、
どう考えても僕が貸した金返ってこないんだが。
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夜勤リーダーの大学生のケンが、
教えてくれた謎の人物。
【競馬のおじさん】
40~50代。
ラフな結構のジャケットを着込んで、
店長といつも競馬の話をしてる。
ケンもその競馬のおじさんと話してみたそうだ。
「なかなか面白い説を言う奴だね
結構ノリが合って、話し込んじゃったよ」
ふーん。
何なんだろうね、彼は。
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僕は当時も今もギャンブルには興味がなく、
岩越店長と競馬のおじさんが、
何の話しをしてたのかは知らない。
ただ、正体についてはそれほど重要じゃない。
大事なのは、
彼と一緒にギャンブルに手を出していると言う事実。
推測2
【ギャンブルに逆転を掛けている】
もし岩越店長の理由がこちらだった場合、
愛人よりは救いがある。
儲かる可能性もあるわけだし。
しかし、その欲のせいで、
結局大損するパターンの多いこと多いこと。
そういう意味では、結局厄介。
商売の借金をギャンブルで何とかしようと考え出したら、
完全に末期。
貸したお金は返ってくるわけが無い。
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ケンもカッチャンも、
「競馬のおじさん、ウザクなってきた。
競馬の話しをしすぎ。
もう無視することにしてる」と言ってる。
それぐらい競馬狂いの人なわけか。
愛人と、ギャンブル系の知り合い。
借金の形としては王道過ぎるな。
岩越店長ダメだ。
そう確信した2001年の終わり。
続く。