・目次
この話は現実を基にしたフィクションです。
登場人物名は仮名です。
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【職場によって違うけど、
基本的には同僚での時給、給料話はタブー】
これが、
この10年の間、
8つほどの職場を転々とした僕の結論。
はっきりいって、
トラブルの元。
【同じような仕事内容なのに…】
【安すぎね?コレだけ仕事してるのに、上は見る目無い】
【高すぎね?どうみても役立たずなのに】
↑こんな心の声が生まれてしまう。
はっきりいって、
給料が平等な職場なんてない。
あえていうなら結果主義の完全歩合くらい。
それ以外は、
どっかしらで不平等が生じてる。
だから、聞かれたときはしょうがないけど、
わざわざ自分から話すのは止めたほうがいい。
聞いてくる人がいてもあいまいにごまかせれば、
そのほうがいい。
前の職場のコールセンターなんか、
派遣社員が7割だったから、余計にそうだった。
派遣会社の違いによって同じ仕事でも不平等。
まあ、時給、給料を聞いてくる人は、
基本的に空気読めない人だから、
うまくかわすのは難しいかもね。
というわけで今回は、
僕がその空気読めない側の方のエピソード。
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【アキマサ】
対人恐怖症の30近くの男性。
背が小さく眼鏡でちょっと卑屈な態度。
せむしおとこっぽいイメージ。
お客様に絶対にいらっしゃいませを言わない。
コンビニバイトとしてはあまりにも問題がある。
ただし、仕事はかなり速い。
店でもトップ。
荷物をしまうのは彼に任せておけば間違いない。
また、どんなにきついシフトも文句言わず出てくれる。
朝昼夕夜なんでも。
今は夜が人が足りてるので、
朝昼が中心。
で、伊勢左木店はどの時間帯でも、
必ず二人以上のシフトなんで、
レジではないほうで働いてもらうと、
アキマサの実力は最大限に発揮される。
かたや僕は、
店の管理、発注などの頭脳労働はできるし、
愛想も普通にあるのでレジも大丈夫だけど、
荷物をしまうのは店で一番遅い。
つまりアキマサと組むのが理想。
僕がレジで、アキマサが整理。
まあ、どっちも普通以上にできる、
バイトリーダー米川さんが一番なのは間違いない。
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そんなアキマサの時給が。
『時給…あげテもらったよ』
↑ちょっと片言っぽい話し方。
「え。いくらになったのアキマサさん」
↑アキマサは年上だったけどタメ語の僕。
認めるべきところは認めてるけど、
ダメなところがあることも受け入れてるんで、
対等に扱ってる。
『¥880』
《僕、¥840なのに…》
続く。