・目次
この話は現実を基にしたフィクションです。
登場人物名は仮名です。
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【2002年2月14日木曜日】
バレンタインデー。
僕はもともとチョコレートが大好き。
↑家にいつでも備蓄中。
家の近くのコンビニでは売ってないので、
スーパーやドラッグストア頼みだけど。
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しかしそんなの関係ない。
日本でのバレンタインデーは、
【恋愛イベント】
まあつまり、
【彼女いない、女友達少ない】僕にとっては、
良いイベントではないわけだが。
この年はちょっと違った。
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千沙
「ねぇyosi~。有名店で並んで買ってきたよ~
良いチョコでしょ~~?」
わーい。
すごくうれしい。
確かに良いチョコだ!
まったりしてコクがあって…。
【↑料理番組風の解説】
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マキちゃん
「手作りチョコ作ってきたよ~~。
まだ彼氏にはあげてないものだけど、
yosiさんに先あげるね~~~」
わーいわーい。
すごくすごくうれしい。
この砂糖が微妙に少ないビターな感じが、
市販にはない手作り感!
やっほう。
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最高の年だろう今年。
バレンタインはコンビニ的には面倒な日だけど、
そんなこともう関係ないぜ!
かなりハッピー。
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やる気がなく人間性も低い折沢君が、
夜勤に出勤。
僕は帰る所。
「ねえyosi~。
バレンタインのチョコもらった?」
「もらったよ!千沙とマキちゃんと…」
………………あ。
折沢君が、
今までに見たこと無いすさまじく恐ろしい表情で
僕をにらんでる…。
しまった。実名を出すべきではなかった…。
いたたまれなくなって、
すぐ帰宅した。
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まあそもそも人に質問しておいて、
ちゃんと答えたらにらむ折沢君もどうかと思うが。
でも、ここは僕が空気を読むべきところ。
「もらったよ~」だけであいまいにごまかすべきだった。
こんなことで職場の空気を悪くするのはバカバカしい。
幸い、折沢君は引きずらない人だったので、
すぐ普通に話せるようになった。
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そんな平和な状況下で。
崩壊の2段階目が始まった。
【棚卸し差異】は比較的改善したんだけどね…。
もうそれだけじゃ間に合わなくてさ。
で、……。
続く。