・目次
この物語は現実を基にしたフィクションです。
登場人物名は仮名です。
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コンビニ開店の資料閲覧中。
「このチェーンだと、
コースが三つあるんですね。
Aコースが土地付きの人向け。
Cコースは初期費用が少ない人向け。
Bコースはその中間って感じですね」
「そうなんだ。
で結局、初期費用が少ないコースは、
その分本部に払うロイヤリティが高いんだ。
だから、
初期費用は惜しまないほうが、
長い目で見ると得なんだよ」
凄く簡単に説明すると。
Aコース 初期費用1000万+土地持ち 取り分30パーセント
Bコース 初期費用800万 借地 取り分20パーセント
Cコース 初期費用500万 借地 取り分15パーセント
↑(注)上の数字は本当に適当です。
でまあこんな感じで、
Cコースだと最初が安く開店できる代わりに、
その後延々高いロイヤリティを払い続けなければならず、
雇われオーナーみたいなものになる。
Aコースだと、
初期費用が高い代わりに、
取り分がかなり多く、利益がきちんと自分に換算される。
そのため従業員の給料等も融通が聞くし、
2店目を出すための費用も溜めやすい。
岩越店長の場合、
横須賀の店がAコース的契約で、
伊勢左木店がCコース的契約だったと思われる。
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そして根本的な疑問をぶつける。
「でも、これだけのお金を、
用意できるんですか?」
猿宮さんは、
経営していたスーパーをつぶした人。
その辺のことが気になるんだが…。
「その辺は大丈夫だ。
奥さんの稼ぎがあるからな!」
あ、そういえば…。
続く。